こどもの日の料理を楽しく作る物語『こいのぼりパーティー ぐんぐんすくすく』

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【データ】
・作品名: こいのぼりパーティー ぐんぐんすくすく
・作者: 文/すとうあさえ、絵/山田花菜、レシピ提供/川島雅子
・出版社: ほるぷ出版
・発売年月: 2021年3月
・出版形態: 紙の本
・ページ数(作品部分): 25ページ
・サイズ: 27cm
・絵と文の比率: おおよそ 6:4 1ページ当たりの文字数は200字ほど
・対象年齢: 6歳~
・カタカナの有無: あり
・漢字の有無: なし
・ルビの有無: ー
・分かち書きの有無: あり
・縦書き、横書き: 横書き

【作者】
すとうあさえは東京生まれの絵本作家。
山田花菜はイラストレーター。
レシピ提供の川島雅子は栄養士。
このおいしい行事のえほんはシリーズで他に『ひなまつりパーティーはるらんらん』『おつきみパーティーまんまるまんまる』がある。

【内容紹介】
ままこさんは、料理をするのが大好きな本屋さん。こどもの日に、あっくんと、かよちゃんといっしょに、こいのぼりパーティーをします。かしわもち、こいのぼりフルーツパイ、やぐるまはるまき…。おいしいこどもの日ごはんを作る絵本。

【レビュー】
〈作品の主題〉
料理をする楽しみを描いた絵本。読者の好奇心を引き出す表現が多くあり、登場する料理を実際に作ってみたくなる。

料理作りを案内する女性の名前はままこさん。ままこさんは登場する子どもたちと親子の関係ではないこともあり、このネーミングには疑問。料理を作るのは母という、伝統的な性の役割に基づく古い価値観に感じる。

〈ストーリー〉
ままこさんは、偶然近所の子どもと出会い、ともにこどもの日ごはんを作ることになる。その後は料理の描写が続く。子どもたちは楽しそうに少し手間を取りながら作っていくが、料理が完成したシーンは目標の達成する満足感がうまく書かれている。料理をする楽しさが生き生きと描かれている。

〈絵と文〉
絵はとても親しみやすく可愛らしい。料理はとても美味しそうだ。料理を作る過程が丁寧に描かれており、実際に作る際もそれほど苦労はしない気がする。

文は説明的にならないよう飽きさせない工夫が多くある。擬音が多くリズミカルで読んでいて楽しい。

〈キャラクター〉
登場人物は、基本的に案内役であるままこさんと男の子のあっくん、女の子のかよちゃんの三人。子どもたち二人のかき分けは微妙。絵では性格の違いがよく分かるが、作品内で書かれているセリフは、あっくんとかよちゃんどちらの発言か分かりづらい。

〈製本と出版〉
文字は小さめだが読みづらいと感じるページはない。料理の制作過程を描いているページでは漫画的なふきだしと手書きの文字が書かれている。

【評点】


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